PHC

PHCの超低温フリーザーについて、自然冷媒を使う901モデルの容量・温度範囲・100V仕様と、TwinGuard ECOの独立2回路を別モデルとして分けて整理します。研究施設で-80℃付近の保管を考える方向けです。

PHCに相談が向く研究施設

PHCはPHCbiブランドで超低温フリーザーなどの製品情報を公開しています。大容量の庫を検討したい施設や、冷却回路と警報の仕様を型番ごとに確認したい施設の相談候補です。ただし、容量の大きさや冷却回路の構成は、保存する試料の品質を保証するものではありません。

本ページでは大容量の超低温フリーザー901と、独立2回路を公表する別モデルのTwinGuard ECOを分けます。同じブランドの特長を一台の仕様へ混ぜず、必要温度と運用から対象型番を選びます。研究施設の超低温フリーザーも参照してください。

自然冷媒の超低温フリーザー901

901の対象型番はMDF-DU901VHS1-PJです。公式仕様では、高温側と低温側の冷媒をいずれもHCとする二元冷凍方式が記載されています。二元冷凍方式という説明を、独立した二つの冷却回路による冗長構成と読み替えないことが重要です。

仕様

項目MDF-DU901VHS1-PJの公表仕様
有効内容積845L
温度制御範囲-85~-50℃。周囲温度5~30℃、無負荷
冷却性能-85℃。周囲温度30℃、無負荷
電源単相100V、50/60Hz、15A
外形寸法幅1,150×奥行870×高さ1,993mm。突起部を除く
製品質量329kg

公式の消費電力量は8.4kWh/日とされていますが、周囲温度23℃、設定-80℃、無負荷、100V・60Hzなどの測定条件を伴う値です。実際の試料を入れた施設の使用量や、他社の異なる試験条件の値との順位を示すものではありません。

PHC公式サイトで901の仕様を見る

TwinGuard ECO(別モデル)

PHCは2025年12月2日の発表で、自然冷媒を用いたTwinGuard ECOシリーズを紹介しています。独立した2回路の冷却系統を持つ構成で、901とは別の製品です。発表では容量の異なる機種が示されており、具体的な仕様は採用型番に戻って確認します。

発表にある「一方の冷却回路が故障した場合」の温度の説明は、型番、周囲温度、無負荷などの試験条件付きです。資料中のMDF-DU303VXHS1の説明を、全機種や実際の試料を入れた状態に広げず、無停止・温度維持の保証として扱わないでください。

901との違い

901の845Lという容量と、TwinGuard ECOの独立2回路という特徴を、一つの型番の長所として合成しないことが大切です。比較するときは、型番、容量、温度制御範囲、冷却回路、電源、警報を一行ずつそろえます。

独立2回路であっても、共通の設置環境や電源、施設側の対応が不要になるわけではありません。停電や周囲温度の上昇、警報の伝達などを別に検討します。出典はPHCのTwinGuard ECO発表です。

警報と運用

901の公式ページでは高温・低温、扉、停電などの警報や遠隔警報接点が案内されています。遠隔警報接点があることは、夜間に担当者へ電話やメッセージが自動送信されるサービスまで含むという意味ではありません。接続する監視設備と施設側の連絡方法を別に準備します。

警報には遅延時間や、遠隔出力の有無など機能ごとの差があります。取扱説明書と対象型番で、どの異常をどこへ伝えるかを確認してください。温度の記録やUSBによるログの扱いも、施設の記録手順と合わせて検討します。

保守の相談では、販売窓口、設置工事会社、故障時の受付先をそれぞれ確認します。窓口が全国にあることと、設置場所へ夜間に作業員が来られることは別です。受付時間、初動の方法、現地対応の地域、交換部品の調達、点検費用を見積書や契約書で確かめてください。

警報機能があっても、施設側の連絡体制まで自動的に整うわけではありません。誰が警報を受け、誰が現場を確認し、温度が戻らないときにどこへ移すかを決めます。停電中にも連絡できるか、休日の担当者が機器の設置場所へ入れるかも確認しておくと、機器の仕様と実際の対応の隙間を見つけられます。

日常の清掃や点検は取扱説明書に従い、冷媒回路の分解や冷媒の補充を利用者自身で行わないでください。点検の記録には、型番、製造番号、設置日、異常が起きた時刻と状況を残します。修理相談のときに表示コードや温度の推移を伝えられるよう、担当者が替わっても見つかる場所へまとめておきましょう。

相談前に確認したいこと

必要な保存温度、試料の量、ラックの寸法、扉を開ける頻度、搬入経路、電源、放熱の空間を用意します。901の外形寸法は突起部を除く値なので、搬入の可否は図面と梱包・搬入条件を確認する必要があります。329kgという製品質量も踏まえ、床や搬入設備の条件を照合しましょう。

故障時の退避先、停電時の対応、警報を受ける担当者は、機器の購入とは別に施設側で決めます。オプションのバックアップ冷却や収納部材を検討する場合も、標準装備と別売品を分けて見積もってもらいます。候補を広く確認したい場合は自然冷媒機器メーカー一覧へ戻れます。

研究用の保存庫を選ぶ前に、試料ごとの保存条件を施設の手順書で確認します。機器メーカーが公表する設定可能範囲は、その試料の品質を保証する値ではありません。温度が上がった場合に許容できる時間、取り出しの頻度、記録の残し方は、研究責任者や試料管理の担当者が決める事項です。

容量はリットル数だけでなく、現在のラック、箱、チューブを置いた状態で確認してください。棚の位置や引き出しの区切り、扉を開けたときの取り出し方によって、実際に使える収納量は変わります。将来の増加分を含む一覧を作り、必要な収納部材が標準品か別売品かも見積もりで分けましょう。

試料の移し先は、保管量が増えた後も使えるかを定期的に確認します。予備庫があっても空き容量や温度帯が合わなければ退避先になりません。移送用容器、鍵、休日の入館手続き、連絡先を一緒に整理し、実機の警報試験と施設側の連絡訓練を別々に行う計画を立てます。

収納部材を流用したい場合は、現在のラックと箱の外寸、材質、入れる向きを一覧にします。庫の有効内容積が大きくても、棚や扉の区切りに合わなければ同じ数を収納できません。試料の量だけでなく、普段の取り出し順や管理番号の付け方も伝え、収納品と必要な別売部材を確認してください。

検収の条件も導入前に決めます。指定の設置場所で運転を開始した後、温度の記録、警報の動作、操作説明、書類の受け渡しをどの順番で確認するかを販売元とそろえます。メーカー公表の無負荷試験の値を、施設で試料を入れたまま行う受け入れ試験の条件へそのまま流用しないようにしましょう。

研究の要件で校正や追加の温度計測が必要なら、標準機能と分けて相談します。どの位置をどの計器で測り、どのように記録を残すかは、施設の管理手順に沿って決めます。機器の仕様だけで調達要件が満たされるとせず、担当者間で確認した事項を見積もりや受け入れ計画へ残しておくと、納入後の行き違いを減らせます。

会社概要

製品の供給元としてのPHC株式会社と、持株会社のPHCホールディングス株式会社は別の法人です。持株会社の上場情報やグループ全体の情報を、そのまま製品会社単体の会社概要へ移さないようにします。

公式サイトで901の仕様を見る

基本情報

項目確認した公表内容
会社名PHC株式会社
製品ブランドPHCbi
本ページの対象自然冷媒の超低温フリーザー
製品資料901の製品ページ、TwinGuard ECOの公式発表

会社名・ブランドは上記の公式製品情報と発表に基づきます。確認できていない資本金や従業員数を推測して補ってはいません。PHC公式サイトで901の仕様を確認するから相談する対象型番を確かめてください。